応用編⑥ ダブルトップをトレードする

応用編⑥ ダブルトップをトレードする


今回は応用編として

ダブルトップのトレードについて

深掘りしたいと思います。

 

この記事では「ダブルトップ」として

お話しをすすめますが

ダブルボトムでも同じなので

上下反転させてお考え下さい。

 

まずはダブルトップのメカニズムについて

おさらいしてみます。

 

以下の図をご覧ください。

上昇中の波は値が下がると

「押し目買い」が入ります。

これから上昇していくのであれば

「下がってきたら買いたいから」です。

 

その押し目買いが高値を超えられずに

失速することによって

ダブルトップという形になります。

 

なぜ失速するのかというと

「上位足のレジスタンス」があるからです。

 

上位足のレジスタンスとは

さらに大きな時間足で見た波の

「何らかの意味のあるライン」です。

 

戻り売りに適した「節目」かもしれないし、

日足や週足、月足の高値・安値かもしれません。

 

大きなレンジの上限であることもあるし、

キリ番があるかもしれません。

 

チャネルラインやトレンドライン、

波の半値や移動平均線があるかもしれません。

 

上位足を見ているトレーダーにとって

「売る理由」があるラインということです。

 

では次に、実際にトレードする時のことを

考えてみます。

 

以下の図をご覧ください。

1時間足の波をトレードするためには

上位足の波を認識する必要があります。

 

上位足の波の「レジスタンス到達」を

把握していなければ、そもそも

ダブルトップになる想定ができません。

 

また、エントリーする際には

下位足の波を確認します。

 

1時間足の波を売るためには

下位足の波が上昇から下降に転じるところを

狙うのが理にかなっています。

 

下位足の波の反転にも

同じようにダブルトップを使います。

(反転を示唆するプライスアクションは

ダブルトップに限りませんが

本記事ではダブルトップで解説します)

 

以上のことを踏まえて

図にある3つのエントリーポイント

①②③を考察してみましょう。

 

エントリーポイント①

①のポイントは1時間足の波が

レジスタンスに到達したところです。

 

このラインを目指して買っていたトレーダーは

ライン到達と同時に、または

下位足のダブルトップなどを確認して

利益を確定します。

 

同時に利益確定の動きを狙った

逆張りのトレーダーが売り注文を入れます。

 

ただし、利益を確定しない買いトレーダーも

もちろん存在します。

 

レジスタンスを超えて上がる可能性もあるし、

まだダブルトップにはなっていないからです。

 

買いポジションを持ったトレーダーが

諦めていないということは

新たに買いたいトレーダーもいるため

ある程度値が下がると

「押し目買い」が入ってくるわけです。

 

以上の事から、

①からの売りは上位足レジスタンス由来であるものの

「(紫の)波の反転」を狙ったものではなく

利益確定の売り注文による「一時的な下落」であり、

それに便乗する逆張りの売り注文も

「一時的な下落」を狙ったものになります。

さらに、下がれば押し目買いされやすいため

より一層「一時的な下落」になりやすいわけです。

 

エントリーポイント②

②は、①と同じようなレートからの売りですが

①とは性質が大きく違います。

 

②の下位足ダブルトップでの売りは

同時に1時間足の波のダブルトップでもあります。

 

①では利益確定しなかった買いトレーダーも

②であれば利益確定する可能性が上がります。

 

最後に押し目買いをしたトレーダーも

「高値を超えないなら」ということで

撤退してしまうかもしれません。

 

①よりも②の方が決済されやすい、ということです。

 

それを理解しているトレーダーは

②で売り注文をいれます。

 

①とは違い、今回は

「上位足の波の反転を狙ったトレード」です。

 

売られる根拠が強い分、

①からの売りで下がったレートよりも

下まで行く可能性が高いですよね。

 

「①からの売りで下がったレート」とは

つまりは「ネックライン」のことです。

 

ネックラインを抜けていく想定がしやすいですし、

「少なくともネックラインまでは下がる」という

考え方もできるため、ポジションの保有も簡単です。

 

エントリーポイント③

③は「ネックラインを下抜いた後の戻り売り」です。

新規の売り注文が続々と入ってきます。

 

ダブルトップになり、ネックラインを

下抜いている状況なわけですから

「紫の波が反転するのだろう」と考えられ、

さらなる下落が期待できます。

 

また、ポジションを持ったままの

買いトレーダーも存在します。

 

買いトレーダーにしてみると

上位足のレジスタンスでダブルトップの

ネックラインを下抜けてしまったわけですから

自身のポジションを手じまいたいはずです。

 

ネックライン下抜けから値が戻ってきたら

ひと安心して少しでも有利な価格で

損切りや撤退を選択することでしょう。

 

その買いの決済注文が

③の位置からさらなる下落を引き起こします。

 


 

①②③それぞれのエントリーポイントを

深掘りしてみましたが

その性質の違いが分かりましたか?

 

「どういうトレーダーが

何を考えて注文しているのか」

 

「ここで注文したトレーダーは

どこまでの下落を狙っているのか」

 

「間違ったポジションを持っているトレーダーは

どうなったら諦めて決済するのか」

 

こういう視点でダブルトップを観測してみると

「下がる理由」も「下がらない理由」も

論理的に納得できるようになり、

上手なトレードができるようになります。

 

また、現在値からどういう値動きを狙うべきかも

明確になります。

 

これが理解できると

「ダブルトップが崩れる」値動きにも

応用できるようになります。

 

ダブルトップやダブルトップ崩れだけを

狙っているトレーダーもたくさんいます。

 

鉄板のトレードポイントになり得るので

是非、過去検証からやってみて下さいね。

 

 

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