決済注文編③ 利益確定について

決済注文編③ 利益確定について


前回は「損切り」について

お話ししました。

 

リスクリワードを考慮して

根拠のある損切りをしましょう

ということでした。

 

今回は「利益確定」についてです。

 

利益確定はいわばトレードのゴール。

 

環境認識から始まる長いプロセスは

この瞬間のためのものです。

 

狙った通りにチャートが動き、

予定通りのレートで利益確定するのは

快感ですよね。

 

ただ、利益確定も簡単ではありません。

 

利益確定せずに持っていれば

もっと稼げたのに…

 

怖くて微益で利益確定してしまったけど

持っていれば目標に届いていた…

 

目標にわずかに届かずに

値が戻ってきて損切られた…

 

こういう経験がある人も

多いことでしょう。

 

今回は、

利益確定に対する考え方、

利益の伸ばし方

などをお伝えしたいと思います。

 

利益確定の基本

利益確定ポイントというのは、

損切りの時と同じく、

エントリー前にあらかじめ

決めておくものです。

 

どのように決めるか、ですが

まず「そもそもどんな値動きを狙っているか」

を思い出してみましょう。

 

下の図を見てください。

黒い波が1時間足の波です。

 

さらに大きな時間足の波(赤い波)の

節目の位置でのダブルボトム完成。

 

下位足のダブルボトム(緑)を見て

エントリーします。

 

このエントリー時にイメージしている波は

グレーの点線で描いたような軌道です。

メインの波(1時間足)が

「そうなると考えて」エントリーするわけですよね。

 

ですから、グレーの波の内、

最低でも「黄緑でなぞった部分」を

利益となるようにしたいです。

 

というように

「どの波のどの部分を獲りたいのか」を

自信が分かっておく必要があります。

 

そのうえで、根拠のある利益確定ポイントを決めます。

 

具体的には、

「メインの時間足以上の時間足で引いたライン」

がいいと思います。

 

「メインの時間足の波」の軌道を

止める可能性があるのは

それ以上の時間足の抵抗だけだからです。

 

上図の例でいうと、

「1時間足の波の戻り高値(水色ライン)」

がエントリー後初めての

1時間足以上で引けるラインなので

利益確定ポイントとしては適当ですね。

 

水色ラインで利益確定ができれば、

次のトレードで、引き続きグレーの波を狙っていきます。

 

その時の利益確定ポイントは

1番上の紫のラインでも

良さそうですね。

 

という感じで、

環境認識で引いたラインを使って

利益確定を考えていくと

「ラインからラインへ」のトレードの

繰り返しであることが分かってきます。

 

例の場合、

オレンジラインから水色ラインへ、

水色ラインから紫ラインへ、

それぞれのトレードの根拠として

背景に赤い波があり、

エントリーに下位足を見ます。

 

すべてのトレードを

この「型」に当てはめてみると

相場は意外と単純なのかもしれません。

 

利益を伸ばす

次に、利益を伸ばす方法について

ご紹介したいと思います。

 

「利益を伸ばす」というと

「欲張っている」ような印象を

持たれるかもしれませんが、

そういうわけではありません。

 

上位足の抵抗で利益確定しておくに

越したことはないです。

 

ただ、トレードしていると

「このライン超えていくかも」と

感じる場面があります。

 

先ほどの例をもう一度見てみましょう。

緑のダブルボトムで買った注文は

黒い波の一部をイメージしたものでした。

 

だから、黒い波の戻り高値で

いったん利益確定でいいんですが、

 

そもそもこの黒い波は、

赤い波の押し目買いの一部なわけです。

 

赤い点線のイメージを持ってエントリーするなら

黒の波の戻り高値は

「下位足の抵抗」ということになります。

 

このように「抜ける可能性が高い」なら

ライン到達、即決済はもったいない気がします。

 

一方で抜けるにしても、

一度大きく下げたり

レンジになる可能性もあり

再度上を目指すのは

翌日になるかもしれません。

 

あくまでデイトレードですから

翌日に持ち越すのも抵抗があるところです。

 

そういう、

「期待はできるがどうなるか分からない」時の

利益確定方法として

下位足を見る方法をおすすめします。

 

下位足のチャートパターンや

ローソク足を見て

利益を確定するわけです。

 

下位足がダブルトップになれば決済

下位足がレンジになって下抜けたら決済

下位足でピンバーを確認したら決済

下位足で包み足を確認したら決済

下位足ではらみ足のブレイクが出たら決済

 

このようなルールに基づいて

利益を確定するようにすれば

効率よく利益を伸ばせます。

 

それ以外にも

下位足が移動平均線を抜けたら決済するなど

インジケーターを利用する方法もあります。

 

始めの目標到達時に

半分だけ決済して

残り半分で利益を伸ばしにいく

というのも安全でいい方法です。

 

 

欲を出して根拠なく

利益確定を先延ばしにするのは良くないですが

「獲れる時に獲っておく」というのは

勝ちトレーダーになるためには

意外と必要な考え方です。

 

1回のトレードで大きく勝てると

精神的にも楽になりますし

無駄なトレードをする必要もなくなります。

 

負けたとしても

「いつでも取り戻せる」と

思えるようになります。

 

まずは始めの目標達成が肝心ですが

慣れてきたら利益を伸ばすことも

考えてみましょう。

 


「利益確定が一番難しい」

と言われることがあります。

 

確かに初心者トレーダーで

最も感情で体が動いてしまうのが

利益確定かもしれません。

 

含み益を確定したくなるのは当然ですし

含み益が減っていくときの

辛さもわかります。

 

 

また、「最高のレートで利益確定できた」

なんていうのは結果論でしかないかもしれません。

 

どんな結果になっても「結果論」ですが、

だからこそ後悔のないトレードを

する必要があります。

 

残念な結果になっても

「仕方ないな」と思うためには、

環境認識からの一連の流れに

しっかりと根拠をもって行い、

エントリーした後は

狙った値動きを信じることです。

 

まずは、エントリーしたからには

始めの目標到達までは我慢です。

慣れないうちは

利益を伸ばすことも考えなくていいです。

 

エントリーした直後から

一直線に値が伸びることは

あまりありません。

 

デイトレードなら数時間かかることもあります。

その間に値が戻されることもあるでしょう。

 

含み益だったものが

含み損になっているかもしれません。

 

もちろん損切りになることも。

 

それでもいいんです。

 

勝っても負けても

とにかく同じルールで

トレードし続けてください。

 

正しいトレードをしていると

何百回トレードしても

資金は減っていませんから。

 

「あ、これを続けてればいいんだ」と

思えたらその時が

勝ちトレーダーになった瞬間です。

 

一時の欲や恐怖に負けず

最初から最後まで

論理的で根拠のある

トレードを心がけましょう。

 

 

 

 

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