決済注文編② 損切りについて

決済注文編② 損切りについて


前回から「決済注文編」が始まるにあたり

リスクリワードのお話をさせていただきました。

 

リスクリワードの考え方を前提に置き

今回は「損切り」について

お話しさせていただきます。

 

「損切り」はいわずもがな

非常に大切なことです。

 

「損を確定させる行為」ですから

誰しもに抵抗があって当然なんですが、

損切りができないと

資金はあっという間に尽きてしまいます。

 

だからといって

早めの損切りばかりしていると

「損切り貧乏」になってしまって

じりじりと資金が減っていきます。

 

どんなに的確な環境認識でも

優位性のあるトレードプランでも

完璧なエントリーでも

負けるときは負けます。

 

それがFXトレードの

難しいところですが、

どんな名打者でも三振はするように

こればかりは仕方のないことで

当たり前の事なんです。

 

ですから、

自らの資金を守るためには

「適切な損切り」が

必要不可欠なわけです。

 

では「適切な損切り」とは

どんなものでしょうか。

 

根拠のある損切りをする

これまで、

環境認識からエントリーに至るまで

チャートに根拠を見出し

論理的に考えてきましたが、

損切りもそうあるべきです。

 

適切な損切りとは

根拠のある損切りのことで、

すなわち「エントリーした根拠が

崩れた時の損切り」です。

 

と同時にリスクリワードも考慮します。

前回の記事でお話ししましたが

リスクリワード比は

「最低でも1:1」以上になるように

損切りを設定します。

 

下図を見てください。

図の黒の波は1時間足の波です。

 

上位足の抵抗である赤ラインで

ダブルボトムをつくり

下位足のダブルボトム、赤マルでエントリー。

利益確定の目標は1時間足の戻り高値です。

 

さて、このトレードで

エントリーした根拠って

なんでしょうか。

 

まずは赤ラインを背にした

「1時間足のダブルボトム」ですよね。

 

これが崩れる時を損切りとして

設定するなら、損切りの設定は

赤ラインの下あたりでしょうか。

 

利益確定目標である青ラインとの

リスクリワードは1:1よりは

良さそうですね。

 

また、

「下位足のダブルボトム」も

エントリーした根拠です。

 

これが崩れる時なので

緑のダブルボトムの下に

損切りを設定します。

 

利益確定目標とのリスクリワードは

1:2 ぐらいになりそうで

赤ラインの下に損切りを置いた時より

良いことになりますね。

 

 

ということで、この場合の損切りは

どちらのダブルボトムに設定しても

OKということになります。

 

これに関しては

どちらがいいという正解はありません。

損切り位置が遠い方が

損切りはなりにくいですが

損切りになった時に

失う金額が大きくなります。

 

金額でどちらにするか選ぶのも

良いかもしれませんね。

 

もう一例見てみます。

1つ目の例の続きです。

 

ダブルボトムのネックラインを超え、

戻り高値も上抜けた1時間足の波が

戻ってきたところを押し目買い。

下位足のダブルボトムを見て

赤マルでエントリーです。

利益確定目標は、

最上部の青ラインとします。

 

エントリーの根拠としては、まずは

1時間足の押し目買いということなので

その根拠が崩れるところを探します。

 

押し目買いの根拠が崩れるには

押し安値を下抜く必要がありますから

1つ目の下位足のダブルボトムの下、

もしくはそこから距離が近いので

赤ラインの下辺りでしょうか。

 

こうなるとリスクリワード比が

1:1 以上かと言われると

微妙なところですよね。

 

こうなると、

リスクリワードが良さそうな

下位足のダブルボトムが崩れたところに

損切りを設定するのがいいでしょう。

 

 

と、こんな感じで損切りを設定します。

 

エントリーした根拠が崩れたなら

さっさと損切りして次のトレード機会を

待つに限ります。

 

特に2つ目の例では

下位足の根拠が崩れただけで

1時間足の押し目買いの根拠は崩れていません。

 

あらためて下位足に注目し、

次の押し目形成を待てばいいのです。

 


損切りになることは

恥ずかしいことではありません。

 

むしろ根拠のある適切な損切りができる

トレーダーこそが本物です。

 

躊躇なく損切りをするためには

可能性の一つとして

「想定しておくこと」が重要です。

 

そのマインドに慣れてくると、

狙いすましたような「ドテン」が

できるようになったりもします。

 

上手なトレーダーの

買いポジションの損切りの位置は

同時に、

上手なトレーダーの

売りの絶好のエントリーポイント

なんです。

 

「ドテン」はしないまでも、

そういう視点でチャートを見ると

見えなかったものが

見えてくるかもしれません。

 

次回は利益確定についてお話しします!

 

 

 

 

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