決済注文編① リスクリワードを考える

決済注文編① リスクリワードを考える


前回まで「エントリー編」は終わりとし、

今回からは「決済注文編」です。

 

決済注文ですから

利益確定や損切りについてです。

 

上位足の環境認識から始まり、

メインの時間足でのトレードプラン、

下位足を観察してのエントリー。

 

ここまでの一連の流れを

値動きのメカニズムに従って

論理的に行ってきましたが、

決済注文まで含めて

1回のトレードです。

 

最後の最後まで論理的に

思考したいところです。

 

「決済注文編」では

利益確定や損切りの

理にかなった考え方を見ていきます。

 

ですが、その前にFXで

確実に勝ちを積み上げていくために

知っておかなければならない

考え方があります。

 

それがタイトルにある

「リスクリワード」というものです。

 

リスクリワードとは

トレードは、

環境認識から始まる一連の流れの中で

上がるか下がるかの根拠を積み上げていき

その「可能性」にお金を託すものです。

 

思った通りに値が動けば

利益となり資金は増えますが、

「可能性」である以上、

その通りにならない事があり、

その時には損切りとなり

資金は減少します。

 

勝った時に得られる利益と

負けた時に失う損失の

割合を考えておかないと

なかなか資金は増えていきません。

 

1回のトレードで1万円の利益、

それを9連勝したとしても

10回目のトレードで10万円失えば

トータルではマイナスです。

 

これでは、いつまでたっても

資金は増えていかず、

時間とお金の浪費になってしまします。

 

そのために「リスクリワード」、

つまり、利益と損失の「比」を

考えておこうということなんですね。

 

先ほどの例では

リスクリワード比 10:1

ということになります。

 

 

例えば、

1回のトレードで1万円の利益、

マイナス5000円になったら損切り、

と決めておけば

リスクリワードの比は1:2です。

5勝5敗でも25000円の利益が残ります。

4勝6敗でも+10000円です。

 

このようにリスクリワード比を

あらかじめ計算しておくことで

トータルで利益を残していくんですね。

 

この考え方をベースにおいて

FXトレーダーは

「比」を調整したり

勝率を上げる努力をしたり

試行錯誤します。

 

リスクリワードに対する考え方は

トレーダーによって違います。

 

人によって勝率も違いますし

「資金が増減するペース」についても

考え方は人それぞれです。

トレード毎にリスクリワードが変わるのも

当然の事です。

正解というものはありません。

 

トレードをしていく中でだんだんと

「自分にはこれが最適」という感覚が

育まれていくものです。

 

しかしながら、初心者の方や

思うように利益が残らない方にとっては

「迷走」の原因にもなってしまいます。

 

利益が残らず、四苦八苦する中で

リスクリワードの設定をコロコロ変えてみたり

逆に、リスクリワードの考えを放棄してしまったり。

 

そのような方のために

おすすめのルールを紹介しておきます。

 

おすすめルール

 

まず、リスクリワード比は

「固定」しません。

 

後の記事で解説しますが

利益確定も損切りも

「論理的で根拠のあるレート」で

行いますから、トレードの度に

リスクリワード比は変動します。

 

エントリーをしてしまう前に

「利益確定はここ」

「損切りはここ」

と決めておきます。

その時のリスクリワード比は

相場によってまちまちです。

 

ただし、必ずリスクリワード比が

1:1を下回らないようにしてください。

1:1よりも悪い条件になるなら

(リワードよりリスクの方が大きいなら)

エントリーは見送ります。

 

これがルール①です。

 

 

いざエントリーしてしまった後は

トレーダーにできることはほぼありません。

 

何かするとすれば

思うように値が伸びなかった時の「撤退」。

 

つまり当初の予定ではない位置での

利益確定や損切りをすることがあるのですが、

初心者の方にはあまりおすすめしません。

 

あらかじめ決めておいた

利益確定のレートか

損切りのレートに達するまで

放置するようにしてください。

 

OCO注文を入れておいて

チャートを閉じてしまっても大丈夫です。

 

これがルール②です。

 

あらかじめ決めておいたレートに

到達するまで放置する理由ですが、

 

「利益確定ラインに届かず

値が戻ってきてしまった…

このまま負けるのは嫌だから

建値で撤退しておこう」

 

このような考えで

負けトレードを減らすことが

悪いわけではないのですが、

同時に勝ちトレードも減らしている

可能性があります。

 

滅多にしないのなら構いませんが

負けの恐怖心から建値撤退がクセになってしまう

場合もあります。

 

「負けトレードもしくは建値撤退や微益、

ストレートに値が伸びた時だけ

まともな利益になる」

 

こんな状況になってしまうと

結局トータルで資金を減らしてしまいます。

 

エントリーをした根拠を

思い出してください。

 

上位足の環境認識から

メインの足で現実的なプランを立て

下位足にも優位性を見出して

エントリーしているはずです。

 

下位足で値が戻されても慌てることはありません。

自信をもって放置しておけばいいんです。

仮に負けたとしても、

そこまでやって負けるならいいじゃないですか。

 

負けから学べることは多いはずです。

「撤退」してうやむやにするより

遥かに価値があることです。

 

慣れてくると抵抗なく放置できるようになります。

 

 

1回のトレードの勝ち負けに固執するのではなく

「トレードのやり方」に固執していれば

利益は勝手に付いてきます。

 

その感覚がわかれば

トレードから恐怖心やスリルが

消えていきます。

 

そうなった時に初めて

「撤退」を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

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